第4課-「5種類の是」を使いこなす

中国語学習の中で、ごく初期に現れるのが「是」です。

幅広い使い道がありますが、まずは初級レベルで覚えておいたほうが良い用い方を覚えましょう。

A=B 「~は・・である」の文

動詞の「是」は英語の「be」に相当しますが厳密には同じではありません。「是」は英語の「be」のように時制などによる語形の変化がないからです。
 
例文:我日本人。wǒ shì rìběnrén私は日本人です
 
ここで、「私」と「日本人」同一の関係、つまりイコールになっているので「是」を使った文章になるのです。

疑問文の作り方

2種類あります。文末に~吗?を付ける疑問文と、文中で「是不是」と”肯定形+否定形”を同時に述べてYes/Noの形にして聞く方法です。これを反復疑問文と呼びます。
 
日本人?nǐ shì rìběnrén ma
 
是不是日本人?nǐ shì búshì rìběnrén
 
訳:あなたは日本人ですか?(両方とも意味は同じです)

否定文の作り方

否定文は「是」の前に「不」を入れます。
 
不是中国人。wǒ búshì zhōngguó rén
 
訳:私は中国人ではありません。

反語文としての用い方

反語文は相手に回答を求めたくて聞くのではなく、肯定の気持ちを強く表現する時に用いるので迫力が増す方法です。
 
不是他的父亲?nǐ búshì tā de fùqin ma
 
直訳は「あなたは彼の父親じゃないのか」となり、含みの考えは「あなたは彼の父親のはずだろう」となります。
 
言葉の背景としては、父親なのに子どもに対してすべきことを行なっていないことを咎(とが)めるような形の言い方にになります。
 
反語は言葉自体が強く、いらだちや咎めたりする考えも伝えることがありますので控えめに用いましょう。相手に言われてしまったならば、問い尋ねているわけではないことも心得ておきましょう。

あいづちとしての「是」

時代劇で時おり見かけるのが、あいづちとしての「是」です。使い方は正しいのですが、若干固い感じがします。
 
肯定の返事の際、語調を和らげるために「是的」や「是啊」を用いることができます。実際に中国人が使っていた印象としては、「是的」よりも「是啊」のほうがより会話的でくだけた感じです。
 
ちなみに「是吗?」というのは単なる相づちではなく、「そうなんですか?」と疑問を含む言い方の用法です。
 
中国の番組でレポーターが現地住民に聞き取りを行なっている時に頻繁に聞くのが「是吧 shì ba」です。これは相手の言ったことに「そうでしょう」と同意や肯定の意味を伴う相づちです。

初級レベルでこれだけ覚えておけば十分通用します。あとは中級文法講座を作る機会がればご紹介しますね。

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