第29課-兼語文と使役の表現
◆この課では兼語文と使役文について考えましょう。
兼語文とは?
二つの文が組み合わさったもので、前文の動詞の目的語が後文の主語を兼ねるので兼語文と言います。連動文と異なるのは、前文と後文の主語が異なることです。
※中国語の基本文型はS+V+Oです。
妈妈(S)叫(V)我(O)(訳)母さんが私に言いつける
我(S)学习(V)英语(O)(訳)私は英語を勉強する
二つが組み合わさると “妈妈叫我学习英语”になります。訳は「お母さんが私に英語を勉強させる」になります。
兼語文の一例
例文:王先生请我们吃北京烤鸭了。
ピンイン:wáng xiānsheng qǐng wǒmen chī běijīng kǎo yā le
日本語訳:王さんは私たちに北京ダックをごちそうしてくれました。
※”请 qǐng”は英語の”please”の「どうぞ」の意味以外にも「人を招いて~してもらう」という意味があります。
他にも”求”や”派”、”有”などがあります。
使役表現も兼語文
使役文は「(主語)が(誰々)に~させる」という意味で用いる語は「叫・让・使」で、これらは動詞として用います。
“让”を用いた使役文
例文:公司让我回国了。
ピンイン:gōngsī ràng wǒ huí guó le
日本語訳:会社は私を帰国させた。
※”让”は”叫”と置き換えることができる場合が多い単語です。
“叫”を用いた使役文
例文:妈妈叫我去买东西。
ピンイン:māma jiào wǒ qù mǎi dōngxi
日本語訳:お母さんは私を買い物に行かせた。
※”叫”には「~させる、するよう命じる」という意味があります。
“使”を用いた使役文
※”使”も”让・叫”と同様に「~させる」という意味がありますが、書面語的用法として感覚や状態を表す形容詞が後ろに入ります。
例文:这个信息使我满意了。
ピンイン:zhège xìnxī shǐ wǒ mǎnyì le
日本語訳:この知らせは私を満足させた。
使役の疑問と否定文
使役表現の疑問文は文末に”吗”を置くか反復疑問文の形にします。
否定文は”叫・让・使”の前に”不”を入れます。
「叫・让」は第30課の受身でも使うので違いを覚えましょう。
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