中国語のリスニングが難しい理由

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管理人も含め多くの学習者が感じていることですが、中国語のリスニングは難しいと思われるのではないでしょうか?
 
「聞き取れないから難しい」のですが、「読む」ことと「聞くこと」を対象しながら考えて特徴を掴んでおき、必要な対処策を講じたり考え方を調整しましょう。

時間の概念の違い

「読む」と「聞く」はどちらも体の器官を通して脳に情報を取り入れる作業です。目と耳を使う違いがありますが、この違いが中国語学習者を苦しめることになります。
 
「読む」作業は目を通して情報を取り入れますが、読んでいて理解出来ない部分は繰り返すことができます。分からない単語が一つあっても前後の文脈である程度何を言いたいのか理解することができます。
 
さらに日本人にとって漢字は既に馴染みのあるものなので、文法に精通していなくても大まかな内容は分かるのが特徴です。
 
対照的に「聞く」作業は読むのと違い、繰り返しができません。聞き取りながら理解できない単語があったとしても、細部にこだわるならば全体の内容そのものを落してしまうので、中級者以上は大抵スルーしながら全体を把握できるよう務めます。
 
逆に中国語初級者の場合は、分からない単語が出現するとそこで脳の動きが反射的にストップして意味を考え出すので、その後の部分も何を言っているか分からなくなり、全体を落してしまします。
 
漢字を読むのと違い、耳から入る中国語は全くの外国語です。「聞き取れないと意味も分からない」という緊張感が聞き取りの集中力を散漫にしてしまい、余計分からなくなることがあります。

音はそれぞれ異なる

印刷された文字は基本的に同じです。しかし「聞く」ための音はそれぞれ異なります。中国語で話されるのは普通語ですが、本当の意味できれいな普通語を話せる人は多くないでしょう。
 
中国独特の方言の混ざった言葉がアクセントを異ならせますし、休止や強調する部分が人により異なるので、中国語というよりかむしろ雑音にさえ聞こえてくる時があります。
 
そんな中国語ですが、リスニング力を鍛えるために役立つ要素はあるのでしょうか?

大きな所から理解し、細部はこだわらない

自然と脳が処理している部分ですが、言葉に直すと下記の通りです。

  • 場面や状況を知り、それに基づいて考える
  • 全体の概要を知るように努める

聞く内容を自分の知識に最大限つなげるための作業が状況把握です。
状況がある程度イメージできれば関連する単語や内容を意識しやすいので、言っていることの内容を理解する助けになります。
 
中国語初級者やリスニングを始めたばかりの人は、聞く内容の細部にあまりこだわらないことです。聞き取れる部分をつなぎあわせて総合して考える習慣をつけましょう。
 
聞き取れる単語や理解できる部分が増えてゆくのと比例して、細部も理解できるようになり、全体像と詳細が明確になってゆきます。

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